最近アマゾンなどで安い中国製の安定化電源が発売されているのが気になって色々調べていたところ、「俺の後輩が可愛いのはたぶん何かの間違いだ マンガでわかる直流安定化電源 入門編」という本を見つけたので読んでみました。これは直流電源を販売している菊水電子工業株式会社というメーカーが出版している本になります。
回路図と専門用語なしのストーリーとのことでしたが、ちょっと無理やり感を感じました。巻末付録が突然難しくなり、回路図と専門用語が満載となります。とはいえ気軽に読むための入門書と考えれば良いのかもしれません。学べたことを羅列します。
– 回路方式には2種類あり、スイッチング方式とシリーズドロッパ方式。
— スイッチングは、小さくて軽い。電力変換効率(70-90%)良いが、ノイズも多い。
— シリーズドロッパは、電源トランスの影響で大きくて重い。電力変換効率(50%)は悪いが、ノイズ(10分の一)が少ない。また、負荷応答性能も高い。
– 出力可変方式は2種類あり、シングルレンジ方式とワイドレンジ方式。
— シングルレンジは、使用可能な電圧上限と電流上限が決まっています。昔はこのタイプしかなかった。
— ワイドレンジは、使用可能な最大電圧と最大電流に加えて電力値が記載されています。400Wだとしたら400W範囲内で電圧と電流を設定できます。電力=電圧x電流なので、電流を多くすると電圧は低くしなければなりません。
-動作モードには2種類あり、定電圧制御(CV Constant Voltage)と定電流制限(過負荷保護)(CC Constant Current)。
— 動作モードは切り替えスイッチで切り替えられるわけではない。例外はあり。
— 定電圧制御
— 過電流になると「フの字特性」になり、電圧が下がりつつ電流も下がる。
— LEDの明るさがバラツく。電流が流れ過ぎると壊れる可能性がある。
— 負荷抵抗が小さすぎるとCVモードにならない。
— 定電流制限
— 安定化電源自身の保護とショート防止のため。
— 上限の電流値になると「定電流垂下特性(すいかとくせい)」になり。電圧は下がるが電流は維持できる。
— 負荷抵抗が大きすぎるとCCモードにならない。
– 通信インターフェース
— VISA(Virtual Instrument Software Architecture)計測器を接続するためのi/Oライブラリ。
— Wavy 菊水電子製電源・負荷装置のシーケンス作成・操作を支援するアプリソフト。
— 直流電源で使われるI/Fは、アナログ、GPIB(HP-IB)、RS232C(シリアルポート)、USB、LAN(Ethernet)
— LXI規格(LAN接続)に対応しているとブラウザでモニタ表示できるので便利。
– バイオメタルファイバーは電気を通すと筋肉のように伸縮できるアクチュエータになる。あほ毛が作れる。
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